悲しみを癒す「食」

08年03月27日 | とし子からの手紙

img_0066.JPG 私と同級生の大切な友達がなくなった。突然の死を聞いたとき、信じられなかった。でも、それはまぎれもない事実であった。昨夜はお通夜で、今日は葬儀…。顔は眠っている様子そのものだった。でも彼女は動かない。まだ54才だよ。ママさんバレ―の選手で、健康にも気づかっていた彼女は栄養士だった。何も変わらない日常を過ごし、眠りについて、夜中の突然の心肺停止だったという…。子どもたちやお母さんが痛々しくて、本当につらい葬儀だった。

 早すぎる旅立ちだけれど、あなたの分まで精一杯生きるからね…。天国でお父さんといっぱい話してね。

 さすがの私も心が悲しみでいっぱいで、暗い気持ちだった。でも、仕事は待ってくれない。ともかく走りまわる毎日…。その方が救われることもある。

 img_0064.JPG今日、タ方は全日空ホテルの主催で第一回岡山新名物料理賞味会が開かれた。私が2月議会で地産地消グルメ開発を!と提案したことのご縁でご案内をいただいた。少しばかりふさぎがちな心をひきずって参加した。

 そこには、マスコミ関係者など10人程の人が出席されていた。大井総料理長から、「岡山の食材を使って、研究を重ね、やっと賞味会を開いて試食していただける状況まできた」とのご挨拶があった。見れば、黄二ラとままかりの和洋の創作料理が17種。(写真を撮ってなくてごめんなさい)料理長は、休みの日には、生産者を訪問しておられるとか…。鏡野町のご出身で、県内産の食材にこだわっておられるのだ。全日空ホテルでは、9割国内産で、そのうち3割は県内産だとか…!!緑提灯5つ星だ!

 話を聞いているうち、心が楽しくなってきた。そして、試食…。いずれもいい味!ままかりをペ―ストにしたもの、黄二ラのソ―ス、めずらしいのはままかりのかりんとうで作州黒豆の納豆つき、こおばしい黒豆茶と共にいただいた。岡山全日空ホテルでしか食べられないよね。

 一押しは秘伝のたれをつけ鰆を炙ったものを乗せ、桜茶で春野菜と共にいただく鰆の桜茶清けだった。餅米をおこわにして桜の葉で包んであった。

 若くして逝ったわが友は、食のプロだった。彼女は、桜は花より葉桜が好きだという人だった。桜茶清けは、おいしい上に、彼女を思わせる料理でもあった。遇然だけど、今日の私には本当に心優しい「癒し」の味だった。食のカはすごい!!悲しみを癒すカがある。和と洋のそれぞれの料理長が、岡山のおいしい食を楽しんでもらおうと心と技をこめて、創り出して下さったその心意気も伝わった。食べながら聴く生産者のことや、産地の話、苦労話は食をもっとおいしく味わい深くする。もっと語ってほしい。

 岡山は海の幸、山の幸、川の幸にめぐまれている全国でもめずらしい、いい所だ。もっと多くの人に知ってほしい。この様な地道な取り組みが『地産地消』を地についたものにするにちがいない。私はしっかり食べ支えたいと思う。

 今日はとってもおいしい食事といい時間をありがとうございました。活カをとりもどすことができました。