経済同友会終身幹事 品川正治さんの講演へ―全国医療研究集会
かねてより「財界人の直言」を読んで、生の話が聞きたいと思っていた。今日、品川正治さんの話をきくことができた。
もうすぐ83才。亡くなった父と同年代である。損保会社の社長・会長を歴任。
20才のとき陸軍兵士となり22才で終戦。22年間は大日本帝国憲法下で生き、61年は日本国憲法下で生きてきた。中国戦線での戦争体験がある。12の手榴弾を体にくくりつけていた。戦争の夲当の恐さを知らせたい。今もこの足には鉄砲のタマがのこっている。戦争とは‥
?人類が苦労して得た価値感を変えてしまう―自由、人権、生命が何より大切であることすらほうり出し、ただ勝つことだけが価値となる。
?全てを動員する―人や物だけでなく、科学技術、社会科学など学問すらも…。
?国の中枢を軍部がにぎる―三権分立もなくなる
そいう状況に耐えられるか?
日本の憲法草案を始めて読んだとき、「これで生きていける。死んだ友もうかばれる」と涙を流してよろこんだ。生きる糧となった。日本は戦争しないことを決めた国だ。ナノに戦争ばかりしているアメリ力と「価値感を共有している」と政・財・学が言っている。日本とアメリ力は価値感がちがう。
今、世界の課題は貧困をなくすことだ。そのために、戦争をしないときめた9条は、世界の希望だ。世界第2位の経済大国日本が国民投票で憲法9条を再び選び取れば、アメリカの価値感とは違うことをはっきり示すことになる。その意味は世界にとっても大きいこと。
戦争は地震のような自然災害とは違う。人が起こすものだ。そしてそれをとどめることができるのも人である。…
しっかりとしたロ調で、論理的に、時間厳守で話された。1流の財界人の品格を感じた。1人息子夫婦をなくされ、孫娘を育て、今大学生になったとのこと。これからを若い人に託したい…との言葉を私は受けとめた。品川さんの年まであと30年。「57年は日本国憲法下で…後は新憲法下で…」などということの内容、国民の手で憲法を生かしつづけよう!!
品川正治さんと出会えてよかった。